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アルテウスの偉大なる冒険談 第34話
02/26(Wed) 01:32|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>


原攻撃点  6  ヘパイストスの剣  (攻撃力+4)注
原防御点 10  ヘパイストスの胸当て(防御力+4)注
         ヘパイストスの盾  (防御力+4)注
         古びた兜      (防御力+2)
名誉点  28
恥辱点   6
所持品  母の宝石
守護神  アレス神

注:神々やそれに属する生き物との戦闘では、ポイントが6に増える。

*********************

 拙者が意識を取り戻すと使者の神ヘルメスが目の前にあった。
「また駄目だったな。そろそろあきらめるかい」
 またしてもヘルメスは拙者にからかうように言ってからクスクス笑ってパット消えた。あきらめるじゃと?とんでもないわい。
 起き上がってあたりを見渡すと、船の甲板に寝転がっていた。船はクレタ島の港についたところだ。
 しばしの間、座禅を組み黙祷しながら今後の対策を検討する。

 あの迷宮で兄の剣を発見できたのは、前回の冒険の収穫には違いない。問題はあの名剣をもってしても、ミノタウルスに勝つのは厳しかったということだ。それに確かに剣の力はすさまじいが、拾うとミノタウロスに不意をつかれて、こちらが軽傷と負ってから戦闘となるのがいたい。
 しかし、迷宮内の探査はまだ全て完了していないが、あの様子だと他に助けになるアイテムはない気がする。
 戦闘に名誉点を使用するにしても、まだ足りない。互角に渡り合うためには、攻撃の方はアレス神の加護に頼るとしても、最低でも防御力にあと5・6点は欲しいところだ。
 ざっと計算して、今のままではあの剣があっても勝率は2割弱しかないだろうと算定した。

 心を決めて目を括目する。迷宮に入る前にまだ使用していない選択肢があるはず。その中に、武具をもって迷宮に潜入する方法があるに違いない。それをしらみつぶしに探していくのみ!
 拙者は脱兎のごとく、船から駆け降りると港を駆け出した。衛兵が慌てて拙者を追ってくる。
「待て奴隷め!脱走者はその場で切り捨てるぞ!」
 衛兵が追いついてきたのを、あっさり返り討ちにいたすと(名誉点を3点得る)、前回とは違う道を走りつづけた。迂回して追っ手をまいたあとは、迷宮に直行じゃい。
 いきなり拙者は網につつまれて木の枝にぶら下がる。草むらに仕掛けられた罠にかかったらしい。我ながらなんと情けない姿じゃ!
 なんとか網を脱出して逃げようとしたが、衛兵達から弓矢を射掛けられ、そのうちの一本の矢が脳天に命中してしまいハデスの住む世界に直行してしまう。

END




 拙者が意識を取り戻すと、またまた使者の神ヘルメスの姿が目の前にあった・・・・・・。
 その後も三度の再挑戦をしたが、どうしても衛兵に殺されるか、牢屋にぶち込まれてミノタウロスに殺されるかになってしまう。
 もはや、これまでじゃ。戦闘での強運を祈ってこのまま二巻の挑戦を続けるか、一巻から仕切り直して親書を手に入れるかの選択をするしかあるまい。
 拙者は落胆のあまり、大きくため息をついた。
 しかたあるまい。一巻からやり直そう。


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アルテウスの偉大なる冒険談 第33話
02/25(Tue) 00:44|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 石造りで湿った迷宮の中に拙者は再び放り込まれた。
 今回も持参できたのはアリアドネ姫からいただいた毛玉だけだ。松明やランプなぞ持っていないので、攻撃点と防御点から二点ずつマイナスのペナルティを受ける。
 今回は慎重に歩みを進め、マッピングをしていく。時々、迷宮の床に竪琴などのアイテムが落ちていたり、水溜りに行き逢って「水を飲むか」などの選択肢が登場するが、一通りマッピングするまではと、無視をして歩いていく。
 革張りの小箱が迷宮の壁に設置してあった。む、宝箱のようで誘惑があるのぉ。これは開けてみるか・・・・・・

オオオオオオオオオオオォォォォォオ!

 壁を揺るがすほどの恐ろしい大音響が響きわたった!ミノタウロスの位置が近いのだ!
 恐慌をきたして箱を取り落とすと、走ってその場を離れる。(恥辱点を1点負う)やはりだ。この迷宮は、こちらから何かしようとしたときのみ、危険が発生する仕組みらしい。
 この事件で懲りた拙者は、いよいよ決心してマッピングに専念することにした。イベントを無視すれば危険がないとわかれば、こんなものは単調な迷路にすぎない。
 そして最初の冒険でふれたとおり、迷宮の壁の多くには、数々の神話を解説した見事な壁画が描かれているので、探索中も退屈することはなかった。中にはミノタウロスの犠牲者の骨の山など、芳しくない見世物もあったがな。

 どのくらい歩いたじゃろうか。
 前方に明かりが見えたと思うと、ほどなく設置された松明に照らされる小ホールにたどり着いた。
 そんなにまぶしいわけでもないが、久しぶりの光に目を細くして部屋を見渡す。
 ガランとした、調度品など何もない空間だが、床には一体の骸骨が転がっていた。拙者はいぶかしい思いでそれをまじまじと眺める。
 骸骨は立派な鎧を着込んでいたが、鎧の破損のぐあいからして、背後から何か猛獣の(むろんミノタウロスじゃろう)一撃を受けたらしい。それがそのまま致命傷になったようだ。
 そして骸骨からほんの少し離れた位置に、一振りの剣が転がっていた。たいそう素晴らしい、まるで神々によって鍛えられたかのようにオーラを放つ剣が・・・・・・。
「ま、まさか」
 拙者は体の震えが抑えられなかった。兄上であるテセウスは、女神ヘラからこのような剣を与えられて、この迷宮に入ったのではなかったか。すると、この骸骨は・・・・・・。
 こみあがる衝撃とミノタウロスへの怒りをたぎらせながら、拙者は兄の剣に手を伸ばした。
 そのとき背中に重い一撃を受けて、拙者は床をふっとぶ!(軽傷状態になる)
 かろうじて剣をつかんで振り返ると、ミノタウロスが斧を振り上げてもう一撃を拙者に加えんとしている所ではないか。
「おのれ!許せん!」
 兄の剣は予想通り、強力な武器だった。攻撃力+8のうえ、防御力にも+8の効果があるのだ。
 それに本文には書いていないが、ここは明かりのある小ホールということだから、暗闇によるペナルティはこの際、無視してもかまわないだろう。
「くたばれ、化け物。キェェェェェ!」
 ミノタウロスの脇に、拙者の渾身の一撃が決まる!奴の傷口から血が噴き出した。
 じゃが、ミノタウロスはダメージには一切かまわず、拙者にもう一撃を振り下ろした。命中!
 拙者は重傷状態になってしまう。しまった!こうなると、攻撃力を決める際にサイコロを一つしかふれなくなるのだ。ミノタウロスはさらにジリジリと拙者に近づいてくる。
「く、くそっ。こんな!こんなところで!」
 無常にもミノタウロスのトドメの一振りが拙者の体に食い込み、拙者は床に崩れ落ちる。
 兄上の傍に並ぶように…。

END

アルテウスの偉大なる冒険談 第32話
02/24(Mon) 01:32|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 レンブラと共にやってきた玉座の間には衛兵が立ち並び、ミノス王が立派な椅子に堂々と腰掛けていた。
「レンブラ。おまえは衛兵を殺したうえ、捕まった後も牢を抜け出すようなこの男を信頼するのか」
「はい。彼が衛兵を殺したのも、半ば正当防衛のようなもの。私が身元引受人になります」
 拙者は、玉座の間につくまでの間にアマゾンの女王アンティオペとのいきさつをレンブラに語っていた。
 幸いにもレンブラは、アンティオペを堂々と打ち負かした男に敬意を示してくれ、全面的に拙者の味方をしてくれることに決めたらしい。
 レンブラの弁護を聞いて、ミノス王はしばらく考え込んでいたが、やがて拙者を無罪放免とすることに決めたようだ。
「わかった。では彼を改めて客人として、扱うことにしよう」
「ありがたき幸せ。こちらも改めて挨拶をいたしたい。拙者、冒険者のアルテウルスと申すもの」
「詳しい話は後で伺おう。おい、タイジア!客人の身なりを整えてやれ。旅の汗を流させてから宴席の場にお連れするのだ」
 ミノス王の言葉にほっとすると、タイジアと呼ばれた若い娘について部屋を出て行った。役目を終えたレンブラは自分の居場所へ帰っていく。
 拙者は部屋に案内され、宴席に出席するため身支度を整えることになった。

 いや、まてまてまてまて。
 これじゃ、最初の冒険の時と同じ展開に戻っただけじゃないか。
 数時間後、やはりというべきか宴会の席で親書がないのがばれて、再び牢にぶちこまれてしまう。
 そして二日後には、迷宮に裸同然で放り込まれるわけだ。
 うむむむ。こうなったら、仕方がない。迷宮内に強力な武器が転がっていることを祈るしかあるまい。
 マッピングして丹念に迷宮を探索してやろうと決意した後は、体力を蓄えるために拙者は牢の中で横になった。


アルテウスの偉大なる冒険談 第31話
02/23(Sun) 00:43|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>


原攻撃点  6  ヘパイストスの剣  (攻撃力+4)注
原防御点 10  ヘパイストスの胸当て(防御力+4)注、
         ヘパイストスの盾  (防御力+4)注、
         古びた兜      (防御力+2)
名誉点  28
恥辱点   6
所持品  母の宝石
守護神  アレス神
注 神々やそれに属する生き物との戦闘では、ポイントが6に増える。


******************


 拙者が意識を取り戻すと使者の神ヘルメスが目の前にあった。
「たいぶてこずっているな。アルテウスの復讐からやり直して親書を手に入れたらどうだい」
 ヘルメスは拙者にからかうように言ってからパット消えた。
 一巻からだと?とんでもないわい。

 起き上がってあたりを見渡すと、船の甲板に寝転がっていた。船はクレタ島の港についたところだ。
 船長と衛兵がなにやら話しこんでいるのが見て、心を決めた。ミノス王の宮殿に行けばどうしても武具を失ってしまう。しからば、最初から逃亡してはどうだろう。
 拙者は脱兎のごとく、船から駆け降りると港を駆け出した。衛兵が慌てて拙者を追ってくる。
「待て奴隷め!脱走者はその場で切り捨てるぞ!」
 奴隷ではござらん!衛兵が追いついてきたが、あっさり返り討ちにいたすと(名誉点を3点得る)、そのままミノタウロスの住む迷宮を目指して、道を走りつづけた。

 いきなり、草むらからまた二人の衛兵が飛び掛ってきた。完全にフイをつかれてタックルを受けた拙者は地面に転がってしまう。なんたる不覚!
 衛兵は拙者を牢にぶち込める。トホホ、結局捕まってしまうわけか。
 いや、待てよ。ここは親書がなくてぶち込まれた牢屋と状況が似ているが、パラグラフ番号が違う。
 試しにヒント機能を使って見ると、拙者は見張りの目を掻い潜って窓から脱出することができた。
 回廊を進む選択肢もあったが、そのまま衛兵に見つからないよう建物の上へ上へと、壁をよじ登っていくことにする。
 てっぺん近くの窓にたどり着く頃には、腕がしびれてもう耐えられなくなっていたので、その窓から部屋に転がり込んだ。
「誰だい?」
 するどい誰何の声が飛んできた。振り返ると、アマゾンの女戦士が1人槍を構えて立っていた。
 ちっ、しまったのう。うん?いや、アマゾンの女などミノスでは珍しいはず。そういえば!
「レンブラ。そなたはレンブラだな」
「なぜ私の名前を知っている?」
「私はアマゾンの女王アンティオペから、困ったときはそなたに助けを求めるように言われたのだ。拙者は今、衛兵に追われているのだ。しばらく身を隠させてもらえまいか」
 レンブラが鼻をフンと鳴らした。
「なにを言うのさ。アマゾン人は後ろ暗いことはしないよ。さあ、ミノスのところに言って、一緒に決着をつけようじゃあないか」
 なんということだ。アンティオペの助言は役に立たなかった。
 おまけガチャガチャと音をたてて、衛兵達までやってきて飛び掛ってくる。もはや絶対絶命。
「お待ち!」
 そのときレンブラが衛兵達を一喝した。
「私の前でかってなことはさせないよ。これは何の真似だい」
「レンブラ様。こやつは牢から脱走したのです!危険な奴でして」
「私にとって危険などあるものか。私がミノス王のところに連れて行く。女王アンティオペの友は私の友。弁明の機会も与えないのは不公平というものだ。さあ、そこをどきな」
 衛兵達はオドオドと道をあけた。レンブラは拙者にだけわかるように片目をつぶると、「悪名高いのも役に立つのさね。あとでアンティオペの様子を聞かせておくれ」と囁いた。
 ほほぅ。これは少し望みが出てきたかもしれぬな。

アルテウスの偉大なる冒険談 第30話
02/22(Sat) 21:40|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 第二巻「ミノス王の宮廷」の冒険を再開する。
 最初の状態は、以前と変わらず次の通りだ。
 冒険の途中なので守護神はもちろんアレス神のままである。
 ルールでは、死んだ場合は第一巻の最初からやり直せと書いてあったが、さすがにな。

原攻撃点  6  ヘパイストスの剣(攻撃力+4)注
原防御点 10  ヘパイストスの胸当て(防御力+4)注、
         ヘパイストスの盾(防御力+4)注、
         古びた兜(防御力+2)
名誉点  28
恥辱点   6
所持品  母の宝石

注 神々やそれに属する生き物との戦闘では、ポイントが6に増える。

******************


 拙者が意識を取り戻すと使者の神ヘルメスが目の前にあった。
「ミノタウロスは強かったかい?まあ、頑張れよ」
 ヘルメスの姿はパット消えた。
 起き上がってあたりを見渡すと、船の甲板に寝転がっていた。
 船はクレタ島の港についたところだ。船長と衛兵がなにやら話しこんでいるのが見えた。
 やれやれ、二巻の最初に戻ってきたようじゃわい。

 ヘルメスが問われるまでもなく、ミノタウロスのことを考えてしまう。
 奴は予想以上に強かったわい。ヘパイストスの武具を装備していて、名誉点をギリギリまで使えばなんとか勝てるくらいか。おまけにこの戦闘ではゼウス神の復活も認められないのは厳しい。
 迷宮に役に立つアイテムが落ちている可能性もあるが、まずは武具を取り上げられずに迷宮に潜入する方法を探さねばいかんな。
 拙者は前と同じように王宮に向かい、ミノス王と握手をしながら慎重に選択肢を伺ったが、うまくいきそうな選択肢がない。ヒント機能を見ても名誉点を失うペナルティしかなかった。タイジアも登場して、ベルトコンベヤーのようにこの前と同じ展開に進んでいく。
 まずいな。このままではまた親書がないのがばれて、牢にぶち込まれる展開が見えているぞ。
 内心で焦っていると、これも前と同じように王の息子が酔っ払って騒ぎを起こし始めた。
 このとき拙者は、次の選択肢に釘付けになった。

───この隙に広間を抜け出して、迷宮を探しにいこうとするか?   七へ

 チャーーンス!
 急いで宮殿のパーティから抜け出すと、迷宮へ向かう。
 奴隷女に道を尋ね、ひと気のない通路を歩いていると神殿を発見した。確かあの中に迷宮への入り口があったはず・・・・・・。
 そっと、神殿内を覗き込むと衛兵が1人退屈そうに見張っていた。
 1人か。いいぞ。
 不意打ちを仕掛けると、衛兵は声もあげずにあっさりと気絶した。しかし、次の文章を見て愕然とする。

───それから、彼の剣を手に、迷宮内にすべりこむ。君の武器はこの剣(攻撃点2)だけで、防具はなにもつけていない。

 拙者の武具は?そうか、さっき着替えた時に部屋に置いてあるのか。確かにパーティに完全武装で参加しているはずはない。
 まいった。前回の丸腰よりはましかもしれんが、こんなかぼそい剣一つでは、お守りにもならんわい。
 迷宮はやはり薄暗く、攻撃点と防御点から2点ずつマイナスのペナルティを受けてしまう。
 途方にくれながら迷宮内を歩き始めると、いきなり巨大な怪物の影が見えた。

ウオオオオォォォォォォオオオ!!

 な!なに!いきなりミノタウロスの登場か!
 拙者が身構える間もなく、怒り狂ったミノタウロスがとびかかってきてズタズタに引き差かれてしまう。

END

アルテウスの偉大なる冒険談 第29話
02/13(Thu) 23:27|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 迷宮の中に古びた竪琴が放置してあった。拾い上げようとすると・・・・・・。

オオオオオオオオオオオォォォォォオ!

 壁を揺るがすほどのミノタウロスの大音響がまた響きわたった!またしても恥辱点を1点負って、拙者は逃げ出す羽目になる。
 どうやら迷宮に落ちているアイテムを拾うと、こうなるらしい。しかしアイテムの中には有益なものもあるに違いない。
 拙者は道に迷ってすっかり焦っていた。もしこの冒険が失敗したら次はマッピングをしよう。などと、つい弱気なことも考えてしまう。
 いかんいかん、せめて剣の一本でもあれば、心強いのじゃが。

 迷宮はたんたんと続く。壁画が描く絵は、いくつかの物語が紙芝居のように続いているようなので、それを辿って歩いてみようかと思い始めたその時、拙者はよろめいて壁に手をついた。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

 そのとき、壁に何か鋭いものがあるのを視線にとらえた。目を凝らすとそれは槍の穂先だった。槍には小さな文字が刻まれているようだが、暗くてここからは読めない。
「ぶ、武器じゃ」
 クレタ人の武器か、アテネの若者が隠し持っていた形見の品なのか。拙者はそれを震える手で拾おうとした。
 するとすぐ背後で大咆哮が轟き渡った。しかも今までよりも格段に近い距離から。
 恐れていた事態が起きてしまったようだ。槍を拾う間もなく(拾ってくれよ…)振り返ると、ドドドドドドドド・・・・・・という擬音とともにミノタウロスのシルエットが見える。
 ヘラクレスもかくやというほど、発達した筋肉に覆われた人間の体。その頭部は牡牛の形をしている。ミノタウロスは伝説のとおりの姿だった。
 ミノタウロスの攻撃点と防御点を見て絶句する。あの神の作った巨人、タロスよりはるかに強いではないか。対するこちらは丸腰のまま。しかもフイをつかれたので、攻撃はミノタウロスの先制攻撃だそうだ。
 まず勝ち目のある戦いとは思えない。
 ミノタウロスの必殺技ハリケーンミキサーで、拙者はひとたまりもなく跳ね飛ばされてしまう。通路を駆け抜けたミノタウロスは、トドメを刺そうと角をぐいぐいと回しながらUターンしてきた。貴様はバッファローマンか!?
 ぐすぐすしている暇はない。奴は正確にあと5秒くらいで拙者のところに突っ込んでくるだろう!
 そこで選択肢!どうやってあの攻撃をかわすべきか?ひとつだけ選びなさい。

答え①.男の中の男、アルテウスは突如反撃のアイデアがひらめく
答え②.オリンポスの神々がきて助けてくれる
答え③.nかわせない。現実は非情である。

 拙者がマルをつけたいのは答え②だが期待はできない…
 オリンポスの神々がきてあと数秒の間にここに都合よくあらわれて、ソーサリーのリーブラのように
ジャジャーンと登場して「まってました!」と間一髪助けてくれるってわけにはいかないじゃろう!
 やはり答えは・・・・・・・・・①しかないようじゃ!
 拙者は、名誉点を12点も消耗して防御力をアップ!突進にそなえた!
 攻撃の方はサイコロで11か12の目(クリティカルヒット)が出るのを祈るしかない。
 サイコロの目は7。かろうじてかわす事に成功!
 しかし、拙者の攻撃はあっさり外れ。次のターンの防御で名誉点を使い果たしてしまう。

 だ・・・ だめだッ!

 答え  -③   答え③    答え③ 

  
 拙者は殺されてしまった・・・。
 い、いや。この巻では、まだゼウス神の助けを借りておらん!②じゃ!どこか安全な場所で復活させてもらうのじゃ!
 拙者が必死で祈ると、ゼウスのいかめしい声が聞こえてきた。
「愚か者め!この戦いで、このわしから助けを期待するな。潔く死ね!」
 宣言とともに拙者の魂は肉体から吹き飛ばされ、ハデスの王国まで流れてしまった。

 END

アルテウスの偉大なる冒険談 第28話
02/12(Wed) 01:11|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 迷宮の中は石造りでじめじめしていた。せまる戦いに、心は血気盛んに吠え立てるが、ミノタウロス相手に丸腰のまま戦うのははっきりいって自殺行為だ。
 おまけに迷宮内は薄暗く、松明かランプを持っていないと、攻撃点と防御点から二点ずつマイナスのペナルティを受けるらしい。
 きっと迷宮内のどこかに武器か、役に立つアイテムがあることだろう。そう信じて今は進むしかない。
(注:この迷宮に入ってからは、自由に移動できる双方向システムにゲームが変わる)
 役に立つアイテムがないかとチェックしてみる。ここでの選択肢は5つあった。

・毛玉を持っているなら
・迷宮の地図を持っているなら
・青銅の鍵を持っているなら
・グライアイ姉妹の目を持っているなら
・どれも持っていないなら

 ふむ。持っているのは毛玉だけだが、展開によっては他に鍵だの地図だのが入手できるわけなのか。

 武器もない。明かりもない。アイテムも毛玉一つしかないとは、最悪の条件のようじゃな。
 とりあえず近場の岩に毛糸の先を結び付ける。こうして糸を伸ばしながら迷宮内を歩いていき、戻りたくなったら糸をたどって戻ればいいわけだ。(名誉点を1増やす)
 迷宮内を歩き始め、数分が経過した。ミノタウロスはまだ離れた位置にいるのか、あたりは物音一つしない。
 暗闇に目が慣れてくると、迷宮の壁には数々の神話を解説した見事な壁画が描かれているのに気づく。犠牲者を引き裂くミノタウロスの絵、ヘラクレスの冒険の絵、黄泉の王ハデスがペルセポネを誘拐する場面を描いた絵、アテネとヘルメスの絵、などなど。ミノタウロス以外に誰もいない迷宮に、なぜこのような芸術的な絵を施す必要があるのか、理解に苦しむわい。それともこの絵に何か秘密の意味でもあるのだろうか。
 通路の端に女性をかたどった彫刻の腕の部分と思われるものが転がっているのを発見。何かの役にたつかもしれないので、一応持っていくことにする。こんなものより、武器が転がっていないものじゃろうか。
 さらに歩き続けると、突然若い女の姿がぼぅ、とあらわれた。
 女の姿は透けていて、頭から血を流しながら悲しそうに微笑んでいるが、それ以上は何もしてこなかった。
 情報を得るためにヒント機能を見てみる。

───アルテウスよ。もっと自分の使命に集中せよ。これはミノタウロスに惨殺された女の亡霊に違いないのだ。自分の勤めを忘れたため、名誉点1点を失い、恥辱点を1点負う。

 トホホ。あいかわらずの不条理な罰則を喰らってしまったわい。
 さらに進むと牡牛を形どったサファイアの指輪が転がっていた。指輪を拾い上げようとすると

オオオオオオオオオオオォォォォォオ!

 壁を揺るがすほどの恐ろしい大音響が響きわたった!ミノタウロスの位置が近いのだ!
 ま、まだ拙者は、戦いの準備が整っていないぞ!
 恐慌をきたして指輪を取り落とすと、走ってその場を離れた。(恥辱点を1点負う)

アルテウスの偉大なる冒険談 第27話
02/11(Tue) 23:43|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 月明かりがやさしく独房を明るく照らした。巡回する衛兵の足跡が遠ざかっていき、あたりは静かになった。
「…アルテウス。アルテウス」
 窓の外からかすかに声が聞こえる。見上げるとローブを来た人影が見えた。
「あなた、本当にテセウスさんの弟なの」
 ローブがはねのけられると、美しい若い女の姿が現れる。その美しさに女神アフロディテ殿の助言を思い出した。アリアドネ姫!そなたはアリアドネ姫でござるな。
「アリアドネ姫。拙者、エリデュロス殿からそなたに伝言を預かってきた」
 彼女は最初は警戒しているようだったが、アテネでエリデュロスを救った話しをすると、次第に打ちとけてきた。彼女の話によるとエリデュロスは彼女の昔の恋人で、それを快く思わないミノス王が彼を追放したそうだ。
 彼女は小さな丸い玉のようなものを牢に投げ込んだ。石の床に転がったそれを拾い上げるとそれは毛糸の玉だった。
「たぶん、あなたは私の兄(ミノタウロス)のいる迷宮に投げ込まれることになるの。そのときこの毛玉を使えば迷宮から迷わずに脱出できるわ」
 アドリアネ姫がそう説明する。なるほど、拙者も14人のアテネの生贄と同じ運命というわけか。それにしても毛玉とは雰囲気が出てくるのー。(注:本当のギリシャ神話にも、テセウスが毛玉を携えて迷宮に入るエピソードがある)
「かたじけない。それにしてもなぜ見ず知らずの拙者にこのように親切にしてくれるのじゃ?」
「私はこのクレタ島から出て行きたいの。お願い。あなたが無事に迷宮から出てこれたら、あなた達の船に私を乗せて」
 拙者がうなずくと、彼女は手をふってから立ち去って行った。

 次の日になって衛兵がパンと肉と水をもってきた。夢中で水を飲んで一息つくと、パンと肉をガツガツと食べはじめる。なにげない雰囲気で拙者は衛兵に尋ねる。
「囚人に肉とは親切だな。王の機嫌が直ったのか?」
「いいや、どうやらお前の命もあとわずからしいんだ。お前は14人のアテネ人に先駆けて、迷宮に放り込まれる運命に決まったのさ。おっと」
 スキをついて衛兵に飛び掛ろうとしたが、衛兵はすばやく牢の扉を閉めて鍵をかけた。衛兵は笑いながら去っていった。扉を叩いてみるがびくともせず、守り神に祈ってみるが反応はない。
 しかたなく座り込んでもう一日をすごす。
 さらに翌日の朝になると衛兵隊長のポリクラテスが部下たちと一緒に、拙者を連れ出しにやってきた。
 独房の長い廊下を歩いていき、他の牢の前を通り過ぎていく時にポリクラテスが笑った。
「ここには14人のアテネ人達がいる。もう二度とお前は彼らには会えないな」
「嬉しそうだな。ポリクラテス」
「なに、王の命令に忠実なだけさ」
 そのとき声を聞きつけたのか牢の中のアテネ人たちが一斉に歌い始めた。女神アテナを称える故郷の歌だ。
 ポリクラテスは腹ただしげに歌を止めさせようとしたが、兵士達が牢に入って鞭打ちをするまでアテネ人達は歌いつづけた。
 彼らは彼らなりにミノス王と戦っているのだ。拙者も負けるわけにはいかない。(名誉点を3増やす)
 拙者は神殿の中に連行された。神官が豊作の女神デメテルに祈りを捧げ終わると、迷宮につながる穴に拙者は放り込まれた。
 苦境ではあるが、挫ける気持ちはなかった。元々ここが最終目的地でもあったのじゃ。そしてこの迷宮のどこかに、宿命の敵ミノタウルスがいるのじゃ。

アルテウスの偉大なる冒険談 第26話
02/10(Mon) 01:16|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 「おお、客人が戻ってきたぞ。みなの者、これがアイゲウスの息子、冒険者のアルテウスだ。そしてテセウスの弟でもある。みなもテセウスのことは覚えているであろう」
 玉座の間は、豪勢な食卓がセットされ、大勢の貴族たちが居並んでいた。
 ミノス王が拙者を紹介した後は、ワインが杯に次々に注がれ、拙者の健康を祝って皆が乾杯をしてくれた。拙者もお返しにクノッソスの王宮の繁栄と、そこの人々の幸福を祈って乾杯をすると拍手喝采が鳴り響いて、歓談が始まった。
 テセウスのことは全員が知っているらしい。兄のテセウスがこの宮殿でどう思われていたか知りたかったが、残念ながらそれ以上、兄に関する情報はなかった。
 やがてミノス王が宮殿の主だった、人間を拙者に紹介してくれた。高僧のパングリオン、先ほども見た衛兵隊長のポリクラテス、まだ年若い廷臣のオプリスとラクトリスなどなど。
「わしの宮殿にはまだまだいるぞ。ボロリス!ボロリスはどこにいる?」
 ミノス王が上機嫌で喋っていると、広間の外から騒がしい音が聞こえてきた。ん、何事じゃ?
 タイジアが止めるのも聞かずに扉の方に近づくと、二人の男が王座の間に転がり込んできて倒れこんだ。
「おい、大丈夫か。どうなすったのじゃ」
 拙者が二人に近づくと、その内の1人が拙者の上着にしがみついて立ち上がった。どうやらひどく酒に酔っ払ているらしい。酒臭い息がマトモに顔にあたる。濁った眼が拙者に向いてから男はわめいた。
「おい、奴隷。ぼっとするな。さっさと酒を持って来い!」
 なにお!
 侮辱的な言葉に拙者は、そいつの顔面に怒りの鉄拳パンチを食らわせた。男はもんどりうって石の床に倒れたが、すぐに起き上がって拙者に掴みかかってきた。
「そこまでだ!」
 ミノス王の一喝でその場が凍りついた。拙者は兵士達の手で男から引き離された。酔っ払いの二人もよろよろしながら逃げるように去って行く。
「今のはわしの息子クレムトン。もう1人はその友人のミトクロスだ。客人が息子と殴りあうとは、穏やかなことではないが、クレムトンにはいい薬だろう」
 ミノス王は低い声でつぶやくように言うと、拙者に席につくように言った。玉座の間の空気が静まり返る。
「ミノス、あなたは自分の息子さえコントロールできないでいる」
 ふいにローブをきた老人が、ミノス王に宣告をした。一瞬、ぎょっとした空気が流れるが、ミノス王は笑い出す。
「アルテウス、この男の紹介をしていなかったな。この老人は皮肉屋のディプティスだ。こいつは今のように、よく私を楽しませてくれる。さあ、今度はお前が楽しませてくれ。お前がここにきた用件はなんだ?」
 うーむ。登場人物が一気に増えて混乱してきたぞ。などと言っている場合ではない。ここでの選択肢は4つだ。

・(持っていれば)父の親書を手渡す。
・ここに来たわけを説明する。
・エリデュロスの名を持ち出す。
・親書をなくしたという。

 当然、親書は持っていないので最初の選択はない。エリデュロスとは、アテネでリンチに遭っていたのを拙者が救ってやった男の名だな。奴はミノス王と縁があるのか?
 とりあえず人間の貢物をやめてもうよう、父上から頼まれたことを説明することにした。
 ミノス王は聞き終わるとちょっと考え込んでから、言った。
「アイゲウスはお前にわしへの親書を託したはずだが。お前が本物の王の息子なら、まずはそれを見せてくれ」
「そ、それは…オリンポスの神々のいたずらか、数々の冒険の最中に行方不明になったでござる」

**************

 時が流れ、拙者は身ぐるみを剥がされ独房の中で寝転がっていた。
 牢の外では衛兵が何度も巡回していて、脱出は難しそうだ。
 残念ながら交渉は不成立だな。釈明の機会も与えぬとは、噂に違わぬ非情な王だな。
 ああ、「そもそもお前のせいだろ」とかいう、つっこみは不要だぞ。こうなったらなんとか牢を脱出して迷宮に潜り込み、ミノタウロスを倒すしかあるまい。
 それにしてもヘパイストスから与えられた武具を没収されたのは痛いのぉ。この後、武器を取り返すことはできるのじゃろうか。


アルテウスの偉大なる冒険談 第25話
02/09(Sun) 22:36|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 ミノス王の宮殿は思っていたより港から遠かった。振り返れば14人のアテネの若者達も、兵士どもにはさまれるように歩いていた。
 日差しの中を延々と歩きつづけたあげく、巨大な宮殿に到着したのは数時間後だった。そびえ立つ城門を見て拙者はからずも感嘆の声をあげてしまう。周辺諸国を恫喝して得た富であろうが、その繁栄ぶりは驚かされる。
 衛兵隊長がニヤニヤ笑いをしながら拙者を見ている。
「よーし、到着したぞ。囚人どもを牢に入れろ。それからそこの田舎者はミノス王の前まで連行しろ」

 衛兵隊長の命令で拙者をつかもうとした兵士に、きつい蹴りを入れてやる。
「心配には及ばん。自分でミノス王の前まで歩いてゆけるわ!」

 宮殿の奥にある玉座の間には大柄の男が立派な椅子に堂々と腰掛けていた。
 むっ、こやつ…できる!
 誰の説明も聞かずとも本能で彼がミノス王だとわかる。その体格と風格は、王が戦士としても一流の技量をもつと感じさせた。ミノス王は大声で拙者に話し掛けてくる。
「遠方よりはるばるよくお越しなさった。アイゲウスのご子息とは、なるほどこう見てもなかなか品位がある。礼を失するなよ。ポリクラテス」
 ポリクラテスとは、衛兵隊長の名前らしい。衛兵隊長は肩をすくめて退席し、ミノス王は拙者の手を握って「わしがミノスだ」と名乗る。
「丁寧なご挨拶、いたみいる。改めて紹介を。拙者は冒険者のアルテウルスでござる」
「ほう、冒険者とは。それではここには何の冒険にいらしたかな?」
 ここで「親書を手渡すか」という選択肢が発生!ひきつった笑顔を出してこれを回避。
「長旅で疲れたろうから、用件は後でゆっくりと話すことにしよう。おい、タイジア!客人の身なりを整えてやれ。旅の汗を流させてから宴席の場にお連れするのだ」
 ミノス王の言葉にほっとすると、タイジアと呼ばれた若い娘について部屋を出て行った。

 拙者は部屋に案内され、宴席に出席するため身支度を整えることになった。情報を得るために身支度を手伝ってくれているタイジアと世間話しをしてみる。タイジアは明るくて親しみやすい性格らしく、喜んで話し相手になってくれた。
「わたしの名はタイジア。よろしくね。アルテウルスさんは何のためにここへ来たの?」
「貢物をやめてもうらうようにミノス王を説得にだ。これ以上、アテネの若者の命を奪う事はできないのじゃよ」
「でも、戦争になったらもっと大勢のアテネの人々が死ぬわ」
「問題はなぜ死ぬのかなのだ。仮にそれが為に戦争になってもアテネの民衆は父上を指示するだろう」

タイジアの顔がパッと輝いた。
「あなたアイゲウス王の息子なの?するとテセウスさんの弟ね!」
「知っているでござるか。兄者のことを!」
「ええ、でもテセウスさんはあなたのことは何も言わなかったわ」
「…無理もない。我ら兄弟は別々の場所で育ったからな」
 そう答えては見たものの、少しばかり心が傷つくのぅ。拙者の立場はギリシャ神話の中では半端な扱いじゃからな。
 拙者は旅の汚れを落とし、仕上げに赤い上着を着せられると、再びタイジアの案内で玉座の間へ歩いていった。

アルテウスの偉大なる冒険談 第24話
02/08(Sat) 20:06|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 船はゆっくりとクレタ島の港に接近する。拙者は強い日差しに目をしばたたかせ、大きく背伸びをした。
 ついに到着したな。母上のもとより旅立ってからまだひと月もたっていないのに、半年かかったような気分じゃな。
 第二巻「ミノス王の宮廷」を始める前の状態は次の通りだ。

原攻撃点  6  ヘパイストスの剣(攻撃力+4)*
原防御点 10  ヘパイストスの胸当て(防御力+4)*、ヘパイストスの盾(防御力+4)*、
         古びた兜(防御力+2)
名誉点  28
恥辱点   6
所持品  母の宝石
* 神々やそれに属する生き物との戦闘では、ポイントが6に増える。

 名誉点がなかなか高ポイントで、良い調子ではないか。強力な武具も手に入って戦闘もほぼ無敵じゃし、三度目の挑戦にしてはかなり上出来だ。
 クレタ島の陸地に足を踏みしめる前に「アルテウスの復讐」を読み返してみる。おおっ!?ヒント機能を使えば、あの牡牛と戦わずにすんだのか。なんとまぁ…。それにアイゲウスからの親書は、ヒント機能を使えば紛失せずにすんだらしい。
 じゃが、ヒントを覗くとよくペナルティを喰らうからな。今回、これだけ名誉点を貯金できたのも、ヒント機能にあまり頼らなかったからともいえる。結果的に良かったじゃろう。

「よくやったアルテウス」
 ふいに聞こえた声に物思いは破られた。前を見ると、拙者にこの冒険の始まりをつげた、あの使者の神ヘルメスが目の前に立っている。ヘルメスはにっこりと笑って神々のメッセージを告げた。
「実際のところ、予想した以上の出来栄えだぞ。だが、悪い知らせがある。ここクレタは古の邪悪な力がはびこっており、オリンポスの神々は力を振るいにくいのだ。おそらく、今後はそうそう助けてはやれないだろう。お前は今まで以上に自分の力でこの冒険を切り開いていかなければならないのだ。くれぐれも気をつけろ」
 ヘルメスの姿はかき消えた。なんの、神々の気まぐれに振り回されることが無くなって返って助かるわい。もっともアレス神からの授かった特典(原攻撃点に+2)はこの巻も有効のようなので、少しほっとした。
 さらにこの巻では、持久点30と情報点0という2つの能力ポイントが新たに備わった。何の役に立つかよくわからぬが、それはおいおい判明するじゃろう。

 船は到着した。拙者が船を降りると船長とミノス王の衛兵が会話をしているのが見えた。
「ミノス王とアイゲウス王の協定にしたがって、14人の若者を連れてきました」
「ごくろう。ミノス王が待ちかねておったぞ」
 衛兵は鷹揚な態度で船を下りて街道を歩くように指図する。船長はちょっとうらめしそうに衛兵を見上げると、言葉を続けた。
「アテネ人はこの重圧にうめいています。もし民衆の叛乱がおきれば、あなた方には一切の貢物が得られなくなるでしょう」
「ふん、それがどうした。貢物がなくなれば、軍船を何十隻とアテネに向かって繰り出すだけだ。ところでこいつは何者だ?」
 衛兵は拙者の方を指差した。拙者は鋭く睨み返すと「アイゲウス王の息子、アルテウスと申す」とだけ答えた。
「ほぉ、アイゲウスがまた息子を堀り出したのか」
 衛兵はうさんくさそうにこちらをじろじろと眺める。無礼な。
「彼のいうとおりアイゲウス王の息子です。そして彼は王からの親書を携えてきたのです」
 ふいに出た船長からの説明にぎくり、とする。ここで親書を紛失したとは口が裂けてもいえんな…。
 えーい、なるようにしかならんわい!
 拙者は開き直る事に決めた。そして荷物の搬送にいそがしい船員達を背に、ミノス王の宮廷に向かって大股でのっしのっしと歩き始めた。

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