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アルテウスの偉大なる冒険談 第39話
01/02(Fri) 05:00|ギリシャ神話アドベンチャーcomment(0)trackback(0)edit
<注:これはミノス王の宮廷のプレイレポートじゃ。ネタバレもあるから承知の上で読んでくれ>

 歓迎の宴も徐々に解散の時間が近づいてきた。続いてこの広間では舞踊会が催されるらしい。
「もしお暇なら、ちょっと話しがしたいのだが。わしの部屋に来てくださらんか」
 先程、大胆にもミノス王に皮肉を言っていた老人ディプティスが、杖にすがって拙者に近づき、そうささやくと去っていった。
「アルテウス、今晩集まってちょっとやろうと思うんだ。仲間にはいらないか」
 若い宮廷人のオプリスとラクトリスが、酒を飲む仕草をしながら誘ってくる。
 ここでの選択肢は5つもある。
 このまま舞踊会に出席するか、ディプティスに会うか、若者たちと酒を酌み交わすか、あてがわれた自分の寝室に戻るか、この隙に迷宮へこっそり進入するか、だ。
 宮廷の中では武具を持ち歩いていないので、今、迷宮に入る選択は駄目じゃろう。考えたあげく、ディプティスに会いに行くことにする。

 ディプティスの部屋は相当に広く、そして風変わりじゃった。
 部屋の中央に大きなプールが水をたたえており、その中には人工のちゃんと土で作られた小島が浮いているのだ。小島には植物も生えており、二頭の犬のような奇妙な生き物が島を動き回り、何かの肉の固まりを貪っている。
 プールの傍ではディプティスが、無感動な顔つきで肉を投げ与えていた。奴は拙者がやってきたのをチラリとだけ見て確認すると話し出す。
「ダイダロス(あの迷宮を作った設計主)が竜の卵を持ってきてくれたんだ。宮廷の馬鹿者たちは、私が子供も育てずに竜を育てていることをあざ笑うが、子供より竜の方がずっとましさ。こいつらは私に感謝もしないし、私もそれを期待しない。父親のように裏切られることもないというわけだ」
 なるほど、ディプティスは正真正銘の変わり者らしい。しかし多少視点が歪んでいるかもしれんが、情報を得る相手として彼はうってつけだ。そのまま話しを促すと、この宮廷の人間模様や権力事情について長々と語ってくれた。
 ミノタウロスが生まれた経緯、ミノス王の息子たち(3人は死んでしまいあの馬鹿な4男だけが残った)のこと、トラキア人とクレタ人との派閥抗争、オプリスとラクトリスの人物像などだ。
「アリアドネはどうなのだ」
 拙者はそう問うたが、ディプティスは肩をすくめて答えた。
「問題にならない。ミノス王は密かにあれが自分の娘でなければいいと思っているだろう。彼女は物の数ではない」
 ディプティスは語りつくしたようだ。何を考えているのか図りかねるところもあったが、彼のおかげで役にたつ情報を得たのは間違いないだろう。(情報点4増える)

 礼を言ってディプティスの部屋を退席した拙者は、舞踊会の様子を見に行った。そこでは大勢の奴隷達が、竪琴と笛と太鼓の音に合わせて、何かを演じた踊りを披露していた。
「これは、ミハキノと呼ばれる海女の踊りよ。豊穣の神デメテルに捧げる感謝の意味があるの」
 昼間、拙者の世話をしてくれたタイジアという娘が、いつの間にか傍にいて解説をしてくれた。
 しばらくすると曲調が変わり、舞踊会に出席している全員で踊りの輪が作られた。
「こんどは私たちが踊る番よ。この民族舞踊を踊らないなら、クレタにきた意味なんてないわよ」
 しぶる拙者をタイジアは強引に連れ出した。しぶしぶ参加するが、不慣れな踊りにステップを間違えて転んでしまう。(恥辱点1増える)
「いたた。拙者、戦場では遅れをとることはないが、踊りは無粋な田舎暮らしをしてきたものでな。踊りはどうにも苦手でござる」
 照れながらタイジアに話すと、彼女はクスッと笑って部屋の片隅に拙者をひっぱり、「外にでましょう。外の方が涼しいわ」と誘いかけてきた。
 宮廷の庭は広く、涼しげな風がほてった体に心地よかった。月は木々の上にのぼり、大理石のベンチに2人で腰掛ける。
「夢みたいね」
 彼女は、拙者に自分の体をもたれかけさせた。
「私の母は平凡な羊飼いよ。なのに娘の私は、こうして王の息子と一緒にいるだなんて」
「王の息子だからといって、どうということでもござらぬよ」
 おお、なにかしらぬが、良い雰囲気ではないか。
 夜はさらにふけ、月が静かに天空を横切っていくが、拙者らはいつまでもそこに寄り添っていた。

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